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ねじのお役立ち情報
ナット片側肉厚1㎜。細い下穴でも使える。鉄製薄肉型インサートナットの使い方
鉄製だから真鍮と比べて素材の入手性が容易。
肉厚1㎜だから、細い下穴径や狭いスペースでも使えます。
薄肉型インサートナットの使い方
インサートナットは樹脂用締結ねじです。
樹脂(プラスチック)などの柔らかい素材に埋め込み(インサート)、接合部の締結力を高める「締結部品」として使用します。
素材の樹脂化に伴い樹脂製品の締結がますます必要とされています。
さまざまな樹脂部品で埋め込みナットを使用した締結が行われています。
限られたスペースでナットの埋め込みが必要なことも多く、細い下穴径での埋め込みナットの需要も増えています。
ナット肉厚1㎜の薄肉型インサートナットなら、狭い下穴スペースでも使用可能です。
「インサートナットを使いたいけど、下穴の大きさに限りがある」という困りごとにも対応できます。
常識を超えた圧造加工で作る1mmのナット肉厚
圧造加工で製造するナットの肉厚は、片側2㎜が常識です。
転造加工でナットのねじ切りや、ローレット加工を行う場合、製品に「転造圧」がかかります。
転造加工は塑性加工なので、切削加工と違い、金属材料を金型などで押しつぶして成形する方法です。
このため加工圧力がかかります。
肉厚1㎜のナットを転造加工しようとすると、転造圧でナットが変形し、「ねじ固」などの品質問題が
発生する可能性があります。
このため、転造加工を使用して、ねじ切りやローレット加工を行う場合、ナットの肉厚は「片側2㎜が常識」なのです。
圧造加工でねじ製品が製造される理由
どうして、量産されるねじ製品が圧造加工で製造されることが多いのか?
圧造加工には、ねじ製品を製造するうえで、以下の長所があります。
これらの長所から、量産されるねじには、圧造加工が多用されているのです。
圧造加工を詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
第一工業のねじ製造技術【圧造編】
オリジナル開発品で培った技術が届ける薄肉型インサートナット『SSDSナット』
どうして圧造加工で、肉厚1㎜のインサートナットができたのか?
その理由は、当社のオリジナル開発品「高トルク対応インサートナットシリーズ」で培った
技術があるからです。
FEM解析による応力検討で、転造圧に耐え得る成形形状を検討しました。
鉄製×圧造加工×薄肉型インサートナットの詳細は、こちらからご覧ください。
【鉄製薄肉型インサートナット(アウトサートナット)SSDSナットを見る】
製品カタログ・技術資料『テクニカルレポート』も掲載しています。
下穴寸法や、真鍮品との比較試験結果も掲載していますので、是非ご覧ください。