Blog
ねじのお役立ち情報
ねじ屋の基礎知識
締結部品の表面処理-種類と特徴
鉄など金属製のねじは、成型後しばらくすると、電気化学反応により腐食して錆が発生します。
腐食や錆は、外観不良やねじの強度低下の原因となります。
そのような問題を防ぐため、ねじの防錆・耐食性向上の目的で表面処理を施します。
他にも、耐熱性の強化、外観性の向上など、表面処理にはいろいろな役割があります。
それぞれの役割に合わせて、いろいろな表面処理の方法があります。
【表面処理の種類と概要】
種類 |
仕組みと特徴 |
|
電気めっき |
溶液中で金属の製品を陰極として通電して、製品の表面にめっき金属を析出させる。 装飾、防錆、耐食機能など目的に応じて、比較的低コストで適切な金属皮膜を付けられる。 製品の形状によっては電流密度に差があるため、膜厚のばらつきが発生することがある。 |
|
無電解 |
溶液中での還元反応を利用して、製品の表面にめっき金属を析出させる。 化学めっきともいわれる。 金属/非金属など幅広い素材にめっき可能。 複雑な形状でも、めっきを均一に付けることができる。 |
|
化成処理 |
製品をある種の溶液中に浸漬し、表面に金属塩皮膜を生じさせる表面処理。 代表的な化成処理であるクロメート処理は、主に亜鉛めっきの腐食防止のために行われる。 近年、ELVなど環境規制の強化により、有害な六価クロムに代わって、三価クロムの化成処理方法が主に普及している。 |
|
塗装 |
塗料を薄い膜にして、製品の表面を覆う方法。 浸漬塗装、焼付け塗装、吹付け塗装、静電塗装、電着塗装、粉体塗装などがある。 ジオメットⓇ処理の場合、製品を溶液に浸漬した後、焼付けして塗装する。 |